商品やサービスの販売の多くがインターネット上でされている近年では、いかに自社サイトに集客し、売上につなげるかが重要視されています。
Web集客の主流の対策の一つにSEO対策がありますが、動画コンテンツを使ってSEO対策を実施することも可能です。
SEO対策といえば、ブログ記事の作成やリンクの獲得といったイメージを持たれているかもしれません。
動画を使ってSEO対策がおこなえるのか、動画公開にはSEOにおいてどのような効果があるのか、効果的な対策をするにはどのようなコツがあるのか、といったポイントを紹介します。
集客や売上増加のための動画の活用法を学びましょう。
動画のSEOにおける効果とは?
Webサイトの集客数を増やすために、作成した動画をYouTubeで公開したり、YouTube動画を自社サイトに埋め込んだりする手法があります。
こうした動画がSEOにおいてどのような効果があるのかについて解説します。
※SEO=検索エンジン最適化。主に、Googleなどの検索結果画面で上位表示させるためのテクニックや施策のことです。
動画には直接的にSEOの効果はない?
2017年にGoogleがTwitterにて「動画を公開しても、それだけで検索順位が上がるわけではない」という趣旨の内容をツイートしました。
一方で、Googleは同じTwitterアカウントにて「どうしても検索順位が上がらない時には、画像や動画を掲載しましょう」といった内容のツイートを投稿しています。
一見、矛盾するように思えますが、これらの発言から以下の結論が導き出されます。
「単にWebサイトに動画を埋め込んだだけではSEOへの効果は期待できないが、ユーザーに役立つ効果的な動画を公開した場合にはSEOへの効果が期待できることもある」
SEOの間接的な効果とは
通常、SEO対策といえばコンテンツの作成や優良な外部リンクなど、対策をすることで直接的に検索順位がアップする施策を指しますが、動画の埋め込みにより期待できるのは間接的な効果です。
間接的な効果とは、ユーザービリティ―の向上により、ユーザーのみならず検索エンジンからの評価が高まることを指します。
Googleは「ユーザーファースト」の理念を掲げており、検索ユーザーが疑問や悩みを解決でき、信頼性のある情報を提供するサイトを高く評価しています(=検索結果で上位表示をしています)。
動画により、検索ユーザーの疑問に対する解決策を分かりやすく提供することによりユーザーと検索エンジン両方からのサイト評価が高まるということです。
動画コンテンツ公開・埋め込みの3つのメリット
動画コンテンツの公開・埋め込みをすることのメリットを具体的に3点紹介します。
メリット①サイト滞在時間を長くすることができる
「ユーザーファースト」にもかかわる部分ですが、Webサイト内で動画を公開することにより、検索ユーザーの滞在時間を長くすることができます。
Googleのサイト評価の項目は複数ありますが、「人気要素」を一つのポイントとしています。
具体的にどのようなサイトが「人気が高い」と認められるかについては非公開となっていますが、SEO業者の間では以下の項目が重要であるとされています。
・サイトのアクセス数
・ユーザーのサイトの滞在時間
・検索結果のクリック率
動画視聴のためには、必然的にユーザーのサイト滞在時間が長くなるため、Webサイトの人気度が高まり、SEO対策として間接的に効果が見られるということになります。
メリット②動画からWebサイトへのアクセスを増やすことができる
検索エンジンの検索画面には、「動画検索」のオプションがあります。また、YouTube内にも検索窓が設けられており、見たい動画や知りたい情報を検索できるようになっています。
従って、YouTubeに公開した動画がランディングページ(=検索ユーザーが最初に到着するページ)として機能させることができます。
YouTubeのプロフィールや動画の紹介画面などに自社WebサイトのURLを掲載し、動画に興味を持ってくれたユーザーがスムーズに自社サイトに訪問してくれるよう、動線を分かりやすくしておきましょう。
また、動画から自社サイトへのアクセスが増えることで、人気要素も高まり間接的にではありますが、検索結果上位表示につながる可能性もあります。
メリット③成約率が高まる
動画を公開することにより成約率を高めることも可能です。その理由は以下の2点です。
①動画で商品やサービスを分かりやすく解説することにより、ユーザーの商品への理解や興味が深まり、購買意欲が高まる
②YouTubeの機能を活用して、動画画面内に広告を表示させたり、商品を購入できるボタンを設置したりすることができます。動画を見て商品への興味が高まったユーザーが直接動画内で購入手続きを進められます。
SEOに効果的な動画作成の4つのポイント
SEOに効果的な動画作成の4つのポイントについて紹介します。
ポイント①Webサイトに関連の高い動画を埋め込む
せっかく動画を作成して公開しても、自社サイトのサービスや商品との関連性が少ない動画はユーザーの意図に合致しません。
結果的に、動画を視聴してもらえなかったり、動画視聴後にそのままサイトを離脱されてしまったりする可能性が高くなってしまいます。
動画を公開する際には、自社サイトの関連性の高いページに埋め込むようにしましょう。
もし、動画を埋め込むのに適したページが公開されていない場合には、新たにページを作成するなどして、動画の効果が最大限発揮できるように対策しましょう。
ポイント②動画タイトル・紹介文にキーワードを含める
検索エンジンやYouTube内で検索された際にヒットしやすくなるように、動画タイトルや紹介文にはSEO対策で狙っているキーワードを含めるようにしましょう。
一般的なSEOと同様、動画におけるSEOにおいてもキーワードは非常に重要です。
そして、当然のことですが、動画の内容はタイトルに沿ったものにしましょう。
ポイント③ユーザービリティ―を意識する
動画を作成・公開する際には、動画の方がユーザーに伝わりやすいものを公開するようにしましょう。
逆にいえば、動画ではなく、テキストや画像で伝えた方が分かりやすいものはあえて動画で伝えるメリットはありません。
動画で伝えた方がよいコンテンツの主な例としては以下のものがあります。
・動きがあった方が分かりやすいもの
スポーツや工業用品の使用法、メイク手法など、文章や画像よりも動画の方が伝わりやすいもの
・動画の方が伝わりやすい専門的な講義など
医学や法律学などの難易度の高いセミナーなど黒板や映像資料を用いながら専門家が解説した方が分かりやすいもの
・音声があった方が分かりやすい
音楽や外国語会話など、音声があった方が伝わりやすいもの
逆に言えば、自社のサービスや商品において、どのような情報を動画で伝えれば効果的に訴求できるかを考えると効果的です。
ポイント④再生回数やコメント数を意識する
YouTube内での検索結果で上位表示を狙うには、再生回数やコメント回数がポイントになります。
再生回数の多い動画を作成するためには、Webサイトやコンテンツの趣旨をしっかりと打ち出して、実績のある動画コンテンツ制作会社との綿密な打ち合わせの上、動画を公開することをおすすめします。コメントの管理については、運用の担当者を選任し、コメント対してていねいに一つひとつ返信をするなどの対策が効果的です。
まとめ
動画SEOを使った場合、Webサイトのアクセスアップや滞在時間の長時間化による人気度のアップが期待できます。そして、その結果、検索エンジンから自社サイトの評価が高まり、間接的なSEO対策の効果が期待できます。
動画をSEOに活かすためのコツとしては、自社サイトやサービスに関連性の高い動画を公開すること、ユーザービリティ―を意識することなどのポイントがあります。
今回のポイントをぜひWeb集客や売上アップのために活用してください。